宝満山が見える朝
朝、窓を開けると宝満山が見える。それが私の一日の始まりです。晴れた日も、雲に隠れる日も、山はそこにあります。

来年、私は「Tengle Earth」という事業を始めようとしています。九州のアウトドアツアーを海外の旅行者に届け、地域のアウトドアガイドとつなぐ仕組みです。最初の記事となる今回は、なぜ私がこの事業を始めるのか、その想いがどこから来たのかを書いてみます。
バイクで走った日本
20代の私は、オフロードバイクで日本中を走っていました。舗装されていない林道を抜け、地図にも載らないような集落を通り、旅先で声をかけてくれた人たちと出会う。そんな旅でした。
なかでも忘れられないのが、北海道・礼文島のゲストハウスです。そこで、日本を旅する外国人たちと出会いました。この出会いをきっかけに、私の目は日本の外へと向くようになります。
ローカルこそ面白い
20代後半には、バックパックを背負ってアジアをまわりました。訪れた国は、これまでに30カ国を超えます。
そうして分かったのは、どこの国でも、田舎、つまりローカルこそが個性的で、面白いということです。そして、その面白さの多くは、その土地をよく知る人がいて初めて触れられるものでした。
ガイドがいるから、出会える自然
30代には、週末にラフティングガイドとして川に入りました。ゲストが身体の底から笑顔になる瞬間を、私はボートの上から何度も見てきました。
その川に、ダム建設の話が持ち上がり、反対運動に関わる中で地元のおじさんたちと出会いました。夏は川漁師、冬は森の猟師。自然と調和した暮らしを送る人たちが、よそ者の私をかわいがってくれました。いろいろな場所にも連れて行ってもらいました。一人では決してたどり着けない自然の姿が、そこにはありました。
その土地を知り尽くした人が案内してくれるから、人は自然の本当の面白さに出会える。ガイドとは、そういう存在なのだと思います。
ガイドのネットワークをつくりたい
ラフティング時代に出会った仲間は、今も私の財産です。クライミング、トレイルランニング、カヤック。九州には、それぞれの分野で本当にレベルの高いガイドたちがいます。
腕のあるガイドたちと、九州の自然を体験したい世界中の旅行者をつなぐ。ガイドたちのネットワークをつくり、その仕事の魅力を、もっと多くの人に届ける。それが、Tengle Earthで実現したいことです。
各地のローカルの魅力を伝えたい
この連載では、九州各地のローカルな自然と暮らし、そこで活躍するガイドや仲間たちのこと、そして事業をつくっていく過程を、正直に書いていきます。
私にとってのローカルは、毎朝眺めているこの宝満山です。同じように、九州のあちこちに、その土地ならではの面白さがあります。それを一つずつ、届けていきたいと思います。
よければ、お付き合いください。